『VIVANT』第13話で、衝撃の展開が描かれました。
別班員5人の拉致事件を追っていた乃木憂助たち。 その調査の中で、拉致に関わっていた人物として浮かび上がったのが、これまで乃木と何度も協力してきた公安の野崎守でした。
「まさか野崎さんが裏切り者?」 乃木が涙を流すほどショックを受けたのも無理はありません。 しかし、本当に野崎は日本を裏切ったのでしょうか。
第1シーズンから野崎を見てきた人ほど、「野崎が単純な悪人だったとは思えない」と感じたのではないでしょうか。
さらに気になるのが、以前から残されている「ジャミーンが野崎に懐かない」という伏線です。 この記事では、野崎は本当に裏切り者なのか、ジャミーンとの関係や「野崎も別班なのでは?」という可能性も含めて考察していきます。
※この記事には『VIVANT』第13話までのネタバレが含まれています。
VIVANT野崎は裏切り者?第13話で明らかになったこと
第13話では、別班員5人が拉致された事件について大きな進展がありました。
当初は、元公安でテントのモニターでもあった新庄浩太郎が事件に関わっている可能性が疑われていました。
しかし、新庄と彼を匿っていたチョッキーを確保して尋問した結果、2人は別班員5人の拉致には直接関わっていなかったことが判明します。
さらに太田梨歩の調査によって、別班の情報を売った黒幕が日本国内にいることも明らかになりました。
そしてAIハヤトによる公安内部の映像の解析から、別班員の拉致に動いていた人物として浮上したのが野崎守だったのです。
乃木は「何で野崎さんが!」と絶叫し、ドラムも大きなショックを受けます。
さらに野崎はすでに日本を離れてイスラエル・エルサレムへ。
そこで謎の人物と接触し、ヘブライ語で「こちらとしても、お役に立てて何よりだ!」と話す姿まで描かれました。
ここだけを見れば、野崎が別班の情報を敵側に流し、拉致に協力した「裏切り者」のように見えます。
しかし、『VIVANT』という作品であることを考えると、ここで野崎=悪人と決めてしまうのはまだ早いのではないでしょうか。
野崎は本当に日本を裏切ったのか?
野崎が今回の事件に関わっていたこと自体は、かなり濃厚になりました。
ただし、 「別班員の拉致に関わった」 ことと、 「日本を裏切った」 ことは同じではありません。
ここが今後の大きなポイントになりそうです。
第1シーズンでも乃木は、別班の仲間を銃撃し、テント側へ寝返ったように見せました。 ところが実際には急所を外しており、すべてはテントへ潜入するための作戦でした。
つまり『VIVANT』では、視聴者から見て明らかな「裏切り」に見える行動であっても、本当の目的はまったく別だったという展開がすでに使われています。
今回の野崎にも同じことが起きている可能性があります。
野崎は確かに何かを隠している。 別班員の拉致にも関係している。 しかし、それが日本を敵に売るためだったとは、まだ明らかになっていません。
むしろこれまでの野崎を考えると、日本を守ろうとする気持ちまで全部が演技だったとは考えにくいように感じます。
野崎の「裏切り」は、日本を裏切ったのではなく、乃木たちに本当の目的を知らせず別の任務を遂行しているためではないでしょうか。
ジャミーンが野崎に懐かないのは裏切りの伏線だった?
野崎について忘れてはいけないのが、ジャミーンとの関係です。
第1シーズンでは、ジャミーンについて父・アディエルが「人間の善悪を直感的に見抜けるのかもしれない」と話していました。
実際、ジャミーンは乃木や薫には心を開いています。 ところが野崎にはなかなか懐きません。 退院後に野崎と会った際にもよそよそしく、野崎自身が「まだダメか」と苦笑する場面がありました。
そのため第1シーズン放送当時から、 「野崎は実は悪い人なのでは?」 という考察がありました。
そして第13話で野崎の「裏切り」が描かれたことで、いよいよこの伏線が回収され始めたようにも見えます。
しかし、ここにも一つ疑問があります。
ジャミーンが感じ取る「善悪」が、単純な敵・味方を意味するのでしょうか。
野崎は公安として活動する中で、目的を達成するために人を騙したり、非情な判断をしたりすることもある人物です。
もしジャミーンが野崎の中にあるそうした部分を感じ取っていたとすれば、「野崎=日本を裏切る悪人」とは限りません。
むしろジャミーンが感じ取っていたのは、私たちがこれまで知らなかった「野崎のもう一つの顔」だった可能性もありそうです。
野崎も別班員?公安とは別の顔を持っている可能性
ここで考えてみたいのが、 「野崎自身も別班員なのではないか」 という説です。
第13話までに、別班について新しい事実が次々と明らかになっています。 特に驚かされたのが、丸菱商事の長野利彦専務です。
長野専務は東南アジア方面を統括する別班員だったことが明らかになりました。 つまり、これまで私たちが見てきた櫻井司令や乃木たちだけが別班のすべてではありません。
世界各地に別班員が存在し、それぞれが表向きの仕事や身分を持ちながら活動していることが、よりはっきりしてきました。
そうなると気になるのが、別班の指揮系統です。 世界中に別班員がいるほど大きな組織でありながら、すべての工作員を櫻井司令一人が直接動かしているのでしょうか。
別の地域を担当する司令や、櫻井とは異なる指揮系統が存在していても不思議ではありません。
そして、その別系統の別班員の一人が野崎だったとしたらどうでしょう。
野崎の表の顔は警視庁公安部外事第4課の理事官。 しかしその裏では、乃木とは異なる指揮系統に所属する別班員として活動している。
乃木は野崎が公安だと思っている。 野崎は乃木が別班だと知っている。
しかし乃木は、野崎も別班員であることを知らない。 そんな二重構造になっている可能性も考えられます。
拉致された別班員5人は本当に被害者なのか
もう一つ気になるのが、今回拉致された5人の別班員です。
本当に敵に捕まってしまったのでしょうか。
第1シーズンでは、乃木が仲間の別班員を撃ち、テントへ寝返ったように見せることで潜入に成功しました。
今回も同じように、「拉致されたように見せて敵の内部へ潜入する」という作戦が進められている可能性があります。
もし5人が意図的に捕まったのだとすれば、当然その作戦を指揮している人物が必要です。
そして、その作戦に野崎が関わっていると考えることもできます。 そうすると、野崎が別班員の拉致に動いていたことも説明できます。
乃木に作戦を知らせない理由もあります。 乃木自身が本当に「仲間が拉致された」と信じて救出に動けば、その行動を監視している敵にも作戦であることを悟られにくくなるからです。
第1シーズンでは乃木が仲間を騙して潜入しました。
今度は逆に、乃木が仲間たちから真相を知らされていない。 そんな展開なら『VIVANT』らしい大きなどんでん返しになりそうです。
野崎の愛国心は本物だと思いたい
もちろん、野崎が本当に敵側へ寝返った可能性も現時点では否定できません。
国を守るという強い思いを持ちながら、そのために犯罪や裏切りに手を染める人物はドラマでもたびたび描かれます。
野崎も「日本を守るため」という独自の正義から、別班を敵に回している可能性はあります。
ただ、第1シーズンから描かれてきた野崎を振り返ると、個人的には彼の愛国心そのものが嘘だったとは思いたくありません。
乃木と野崎は立場こそ違います。 乃木は別班。 野崎は公安。 それでも二人には「日本を守る」という共通点があり、それが互いへの信頼につながっていたように見えました。
その積み重ねをすべて覆して「実は野崎は最初から日本の敵でした」とするよりも、 「野崎も日本を守ろうとしていた。ただし乃木とは違う任務を背負っていた」 という真相のほうが、これまでの野崎の人物像には合うように思います。
第13話で乃木が大きな衝撃を受けたことも重要です。 乃木にここまで「野崎は裏切った」と信じさせていること自体が、逆に大きなどんでん返しの前振りなのかもしれません。
まとめ|野崎は裏切り者ではなく別の任務を遂行している?
『VIVANT』第13話で、別班員5人の拉致に野崎が関わっていたことが明らかになりました。
イスラエルへ渡り、謎の人物と接触していることからも、野崎がこれまで乃木たちに見せていなかった顔を持っていることは間違いなさそうです。
さらに、第1シーズンから残されていた「ジャミーンが野崎に懐かない」という伏線もあり、野崎に何か大きな秘密がある可能性は高まっています。
しかし、それがそのまま「野崎は日本を裏切った」という意味なのかは、まだ分かりません。 今回の展開から考えられるのは、
・野崎は日本を裏切った本当の裏切り者
・愛国心ゆえに乃木たちとは別の目的で動いている
・公安とは別にもう一つの組織に所属している
・実は野崎も別系統の別班員
・5人の拉致そのものが潜入作戦で、野崎はその作戦に関わっている
といった可能性です。
第1シーズンでは「裏切った」と思われた乃木が、実は最後まで別班として任務を遂行していました。
だからこそ今回も、「野崎が裏切った」という現在見えている答えが、そのまま真実とは限らないでしょう。
野崎が裏切ったのは日本ではなく、乃木からの「信頼」だけ。
そしてそれさえも、日本を守るための任務だった――。 そんな真相が待っている可能性もあるのではないでしょうか。
野崎の愛国心は本物なのか。 ジャミーンは野崎の何を感じ取っていたのか。 そして、野崎は本当に公安だけの人間なのか。
第14話以降、野崎の「本当の顔」が明らかになるのを待ちたいと思います。

