香ばしい香りとやさしい味わいが魅力の「ほうじ茶」。
カフェインが少なめで飲みやすく、幅広い世代に親しまれているお茶です。
そんなほうじ茶には、実はポリフェノールの一種であるカテキンや、ミネラル(カリウム・マグネシウムなど)が含まれているんです。
ただし、たんぱく質(プロテイン)については、茶葉には微量でも、お茶として飲む場合はほとんど含まれません。
この記事では、ほうじ茶に含まれる主な成分を一覧表で整理しながら、それぞれの健康効果や注意点についてもわかりやすく解説していきます。
「おいしいだけじゃない、体にうれしい理由」を一緒に見ていきましょう!
ほうじ茶にポリフェノールは入ってる?
はい、ほうじ茶にはポリフェノールが含まれています。
なかでも代表的なのが「カテキン」です。
実はこのカテキンこそが、ポリフェノールの一種で、正式には「フラバノール類」と呼ばれるグループに属します。
ポリフェノールは植物に広く存在する抗酸化成分の総称で、体内の活性酸素を抑えて細胞の老化や病気の予防に役立つとされています。
その中でカテキンは、抗酸化作用・抗菌作用・血糖や脂質の吸収抑制など、特に健康効果が高いことで注目されています。
ただし、ほうじ茶は焙煎の工程を経て作られるため、緑茶などと比べてカテキンの量はやや少なくなる傾向があります。
それでも、香り成分であるピラジンなど焙煎によって生まれる新たな健康成分も含まれるため、単なる「薄いお茶」ではありません。
また、ほうじ茶には他にもゲラニオールなどの香気性ポリフェノールも含まれ、口臭予防やリラックス効果が期待されています。

ほうじ茶にプロテインやミネラルは入ってる?
お茶に栄養があるとはいえ、具体的に「たんぱく質(プロテイン)やミネラルって本当に含まれてるの?」と思う方も多いのではないでしょうか。
ここでは、ポリフェノール以外の成分にも注目して、ほうじ茶に含まれる主な成分を一覧にまとめてみました。
分類 | 成分名 | 体への主な働き | ほうじ茶における特徴 |
---|---|---|---|
ポリフェノール系 | カテキン | 抗酸化・抗菌・血糖調整 | 焙煎により量は減るが、しっかり含まれる |
香り成分 | ピラジン | 血行促進・リラックス | 焙煎中に新たに生まれる香ばしさのもと |
香り成分 | ゲラニオール | 抗菌・体臭ケア・お肌のハリサポート | ごく微量でも、華やかな香気成分 |
アミノ酸 | テアニン | リラックス・集中力アップ | 焙煎後でもまろやかな味に貢献 |
刺激成分 | カフェイン | 覚醒作用・代謝アップ | 緑茶よりかなり控えめ。寝る前も安心 |
ミネラル | カリウム | 余分な塩分を排出・むくみケア | 抽出されやすく、お茶からも摂れる |
ミネラル | カルシウム・マグネシウム | 骨・神経・代謝サポート | 量はごく微量。補助的に |
たんぱく質 | 茶葉中のプロテイン | 細胞の材料・エネルギー源 | 茶葉にはあるが、お茶からは摂れない |
食物繊維 | 不溶性繊維 | 腸活・便秘改善 | 茶殻に多く含まれる。再利用で活躍 |
表を見ると、ほうじ茶にはプロテインにあたるたんぱく質も微量ながら含まれていることがわかりますが、これは茶葉そのものに含まれている成分であり、お湯で抽出する際にはほとんど溶け出しません。
つまり、飲料としてのほうじ茶からは、たんぱく質を摂取することはほぼ期待できません。
一方、ミネラルについてはカリウムやカルシウム、マグネシウムといった成分が微量ながら含まれ、特にカリウムは比較的抽出されやすいため、利尿作用やむくみ対策に一定の効果が期待できます。
また、茶殻には食物繊維も豊富に含まれており、飲み物としてのほうじ茶にはわずかしか溶け出さないものの、茶殻を料理に活用すれば栄養価をさらに引き出すことも可能です。

ほうじ茶の成分はすごいけど…1杯でどれくらい摂れるの?
成分表を見て「ほうじ茶ってこんなに栄養たっぷりなんだ!」と思った方もいるかもしれません。
ですが、ちょっとここで冷静に見ておきましょう。
実際に私たちが1杯のほうじ茶から摂れる栄養素は、あくまで「ごくごく微量」です。
例えば、たんぱく質は茶葉に含まれてはいても、お湯で抽出する際にはほとんど出てきません。
同じように、カルシウムやマグネシウムといったミネラルもごく一部しか溶け出さないため、「ほうじ茶だけで栄養を補う」というのは現実的ではありません。
ただ、ほうじ茶の魅力は“栄養をたっぷり摂れる”というよりも、“体に負担が少なくて、じわっと効いてくるサポート役”であること。
特にカフェイン控えめ・香ばしい香り・リラックス効果がうれしい飲み物として、日々の生活に取り入れやすいのが魅力です。
だからこそ、「薬のような即効性」ではなく、「続けることでじんわり効いてくる相棒」として、楽しむスタンスがちょうどいいです。

ほうじ茶にポリフェノールは入ってる?プロテインやミネラルはどうか調査!まとめ
ほうじ茶には、ポリフェノールの一種であるカテキンや、香り成分のピラジン、微量のミネラルなどが含まれています。
香ばしさとカフェイン控えめな点からも、毎日の一杯として人気があるのも納得です。
ただし、含まれる栄養素の量はごくわずかで、たんぱく質やミネラルを「しっかり摂れる」と考えるのは少し過剰かもしれません。
栄養補給というよりは、リラックスや水分補給にぴったりの飲み物として、無理なく楽しむのがおすすめです。