『オクトー ～感情捜査官 心野朱梨～ Season2』は、感情を色として視覚化する能力を持つ刑事・心野朱梨（飯豊まりえ）が複雑な事件の謎を解き明かしていくサスペンスドラマです。
最終回で朱梨が見た山神さくら（永尾柚乃）の「黒色の感情」は、視聴者に強い印象を残しました。
この「黒色の感情」が示すものとは何なのか、さくらの内面や物語全体を振り返りながら考察します。
オクトー2でさくらが最後に見せた黒色の感情は？
黒色の感情が象徴するもの
『オクトー』シリーズで描かれる感情の色は、「プルチックの感情の輪」に基づき、人間の基本的な感情を示すものです。
しかし、黒色という感情は感情の輪には存在せず、特別な状態を象徴していると考えられます。
黒色は、シーズン1で朱梨の両親を殺害した犯人・小野寺大伍が見せた感情と一致しています。
小野寺の場合、それは「倫理的な抑制が崩壊し、暴走した状態」を象徴していました。
一方、さくらが最終回で見せた黒色の感情も、同様に倫理や理性を超越した異常な心理状態を表している可能性があります。
さくらの黒色の感情の背景
さくらの黒色の感情は、彼女の中に渦巻く複雑な心理状態がピークに達した結果ではないでしょうか。
その背景には、以下のような要因があると推測されます。
- 恐怖と混乱
幼少期から父・山神と母・多々良に囲まれたさくらは、支配的な愛情と暴力的な環境に苦しんできました。最終回で目撃した暴力的な場面や衝突の結果、極度の恐怖と混乱が引き起こされた可能性があります。 - 愛と憎しみの交錯
さくらは父・山神と母・多々良の間で揺れ動きながら、親への依存と反発を抱えていました。この「愛」と「憎しみ」の相反する感情が混ざり合い、抑制不能な形で爆発したのかもしれません。 - 未熟な感情の暴走
さくらの心理状態は未熟で、自分の感情を整理し制御する力が十分ではありませんでした。そのため、複数の感情が暴走し、「黒色」として視覚化されたのではないでしょうか。
オクトー2でさくらの感情と結末から考察
黒色の感情が未解決のまま終わった理由
最終回で朱梨が目撃したさくらの黒色の感情は、完全に解明されることなく物語が幕を閉じました。
この未解決のまま終わった点は、さくらというキャラクターの内面的な複雑さを視聴者に印象付けると同時に、物語の余韻を残すための意図的な演出であると考えられます。
また、黒色の感情が「倫理を超えた人間の深層心理」や「感情の混沌」を示すものとして、物語のテーマそのものを象徴している可能性もあります。
この黒色をどう解釈するかは、視聴者それぞれの想像に委ねられている部分も大きいでしょう。
シーズン3への期待
さくらの黒色の感情が解明されなかったことは、シーズン3への伏線とも受け取れます。
もし続編が制作されるのであれば、朱梨がさくらと再び向き合い、この黒色の感情の本質に迫る展開が描かれるかもしれません。
一方で、シーズン3が始まるとしても、シーズン2で殺人罪により逮捕された風早涼（浅香航大）の退場が、物語に大きな影響を与えることは避けられません。
風早は朱梨にとっての理解者であり支えでしたが、その存在がなくなることで、朱梨がどのように成長し、事件に立ち向かうかが次作の大きな見どころになるでしょう。
風早が登場するとしても、受刑中に面会する形や回想シーンでの一部出演に限られる可能性が高いです。
▼Huluではオクトーのシーズン1、シーズン2全話配信しています。
Huluオリジナルストーリーも全1話配信中です♪
まとめ
『オクトー ～感情捜査官 心野朱梨～ Season2』で描かれた山神さくらの「黒色の感情」は、彼女の内面に潜む恐れや混乱、愛憎の交錯、そして未熟な感情の暴走を象徴しているように感じられます。
この未解決の感情が次作のテーマとしてどのように掘り下げられるのか、続編への期待が膨らむところです。
さらに、風早という重要なキャラクターの退場が、物語の方向性を変える重要な要素となります。
彼がいないことで、朱梨がどのように成長し、新たな人間関係を築いていくのかも注目ポイントです。
シーズン3が実現するなら、未解明の黒色の感情がどのように解き明かされるのか、そして朱梨がどのような道を進むのかを期待しながら待ちたいと思います。
